ラテンダンスと聞くと、レゲエやソウルダンスなどを想像するのではないでしょうか。しかしラテンダンスは社交ダンスのジャンルで、『イングリッシュスタイル』10種目の中の『ラテンアメリカン』という5部門に分類されます。
この記事ではラテンダンスと社交ダンスの違いについてや、ラテン音楽や基本ステップからQ&Aまでラテンダンスについて詳しく紹介していきます。ラテンダンスを始めてみたいという方にもわかりやすく説明していくので、最後まで読んで参考にして頂ければ幸いです。
ラテンダンスとは
ラテンダンスとは、南アメリカ大陸地方のブラジル・チリ・メキシコから南の地域で音楽と共に誕生したジャンルです。力強い打楽器が特徴で、地域によっても音楽の特徴は様々で独自に発展してきたと言います。
ラテンアメリカの由来は、1860年にフランスのナポレオン3世がメキシコの南を植民地とし支配していたことが背景にあります。支配地域のスペイン・ポルトガル・フランスに共通するものして、『ラテン』系の性質を強調し『L’ Amérique latine(ラメリーク・ラティーヌ)』とフランス語で呼んでいたものを、日本が英語表記の『ラテンアメリカ』と呼ぶようになりました。
ラテンアメリカはラテン系の文化が盛んな地域ということになります。
ラテンダンスと社交ダンスの違い
社交ダンスは「ラテンアメリカン」と「スタンダードダンス」の2種類に分かれており、「ラテンアメリカン」と呼ばれるダンスを「ラテンダンス」と総称します。
この記事は、「ラテンアメリカン」について掘り下げる記事となりますので、社交ダンスの全般的なこと、「スタンダードダンス」のことについては、下記の記事も参考にしてください。
ラテンダンスとスタンダードダンスの違いは以下の通りです。
ラテンダンス | スタンダードダンス | |
---|---|---|
競技 | ①|サンバ(Samba) ②|ルンバ(Rumba) ③|チャチャチャ(Cha-Cha-Chá) ④|パソドブレ(Paso Doble) ⑤|ジャイブ(Jive) |
①|ワルツ(Waltz) ②|タンゴ(Tango) ③|スローフォックストロット(Slowfoxtrot) ④|クイックステップ(QuickStep) ⑤|ヴェニーズワルツ/ウィンナワルツ(Viennese Waltz) |
男女の距離 | 近付いたり離れたりと自由 | 常に組んだまま |
ダンスの特徴 | 回転技などの大技が多い 男女が見つめ合ったりと情熱的 |
優雅なステップ 社交界を連想させる |
男性の衣装 | シャツやタートルネック | 燕尾服 |
女性の衣装 | 露出度が高いセクシー系のドレス | 露出度が低めのロングドレス |
以上のように社交ダンスといっても、スタンダードとラテンアメリカンでは全く違う特徴を持っています。
ラテンダンスの種類と特徴
社交ダンスには10種類のジャンルが存在し、その中の5種類がラテンダンスのジャンルになります。

- ・サンバ
- ・ルンバ
- ・チャチャチャ
- ・パソドブレ
- ・ルンバ
以上のような種類分けになり、順番に特徴を見ていきましょう。
①|サンバ(Samba)
ブラジル発祥のサンバがイギリスに伝わり、現在の社交ダンスのスタイルになりました。イギリスのサンバもブラジルのサンバと同様に「ラインオブダンス(LOD)」形式で、フロアを反時計回りに移動しながら踊ります。
「バウンスアクション」という弾むような動きが特徴で、上下のバウンスと左右のバウンスという2種類が存在し、それぞれの使い分けが重要になってきます。8拍子の明るく楽しいリズミカルな音楽に合わせて、激しく腰を動かす躍動感溢れる踊りに仕上がることでしょう。
②|ルンバ(Rumba)
ルンバはラテンアメリカンの中でもスローテンポな踊りが特徴的です。男女の恋の葛藤や駆け引きなど、胸が高鳴るような心の機微を表現するため「愛の踊り」とも呼ばれます。
カウントの取り方は「2・3・4・1(ツースリーフォーワン)」と、4拍子の2泊目から踊り出すステップが覚えやすいということで、初心者がラテンダンスを始めるときはルンバから入ることが多いです。
しなやかな動きと表情から溢れ出る表現力は、特に重要なポイントとなります。
③|チャチャチャ(Cha-Cha-Chá)
ラテンアメリカンの中で最もスピードが速く、軽快でキレの良いステップの「ストップ&ゴー」が多用されるジャンルです。カウントは、「1、2、3、&4(ワンツースリーチャチャ)」と、軽快な4拍子の音楽に乗ってスタッカートを刻みます。
「ラインオブダンス(LOD)」形式を取らず、その場に留まって踊ることが特徴的です。
④|パソドブレ(Paso Doble)
パソドブレは力強く・激しく・ドラマチックに、スペインの闘牛とフラメンコをイメージして踊るのが特徴です。他のラテンアメリカンのダンスとは違い、パソドブレでは男性が主役となります
女性は牛やケープを表現することで、闘牛士を表現する男性を引き立て、力強さを魅せていきます。重要なポイントは「ハイライト」と呼ばれる、見せ場のポーズを決めることです。
⑤|ジャイブ(Jive)
アメリカ発祥のアップテンポな音楽に、素早いステップを合わせるのが特徴です。横にスイングしながらジャンプする動きが基本で、脚をキックする動きも多いのでいい運動になります。
しかし、ダンスの楽しい要素が詰まっていて、4拍子のリズミカルなロック系の音楽が使用されるので、社交ダンス初心者が楽しんで練習するには打って付けです。
ラテンダンスの基本ステップ
ここまでラテンダンスの5種類の特徴を紹介してきましたが、それぞれ全く異なる雰囲気を持っていました。社交ダンスはそれぞの種類に基本ステップが定められており、ダンスを踊るための大事な軸となっています。
ここからは、ベーシックステップの特に重要となるステップを種類ごとに紹介していきます。
サンバ(Samba)
①|サンバホイスク
サンバを踊る上で頻出するステップのひとつです。膝を曲げ伸ばしすることで、綺麗なバウンスアクションになります。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=au0wHYtOk_U
②|ベーシック・ムーブメント
時計回りに回る右回転を「ナチュラル」、反時計回りに回る左回転を「リバース」と表現するのが社交ダンスの基本です。サンバのベーシック・ムーブメントには、「サイド」と「プログレッシブ」も加えて、4種類が存在します。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=01Ylgzi4kF8
③|ボルタ
横にステップした足を交差するように、もう片方の足を動かすステップのことです。足の角度や男女の位置関係によって、「トラベリングボルタ」「シャドーサーキュラーボルタ」「スポットボルタ」などの種類に分かれます。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=x1t8jNPe6dQ
ルンバ(Rumba)
①|ルンバウォーク
腰を使ったセクシーな動きと足先まで美しいラインで踊るラテンの代表的なステップです。意外と奥が深く、難易度は少し高めとなっています。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=_UHKXMG5eSo
②|オープン・ヒップ・ツイスト
踊り始めに男女が向かい合って組む際のポジションのことを示し、ふたりのバランスが崩れないように「コモンセンター」の意識を心懸けてください。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ZX7w0tldYiU
③|ニューヨーク
男女が向かい合ったポジションから、ターンを挟んで前進、後進の順にウォークします。再びターンをして元のポジションに戻り、さらに反対向きに繰り返し行うステップです。
ターンの際は、上半身の後に下半身を回転させることがコツになります。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=XGrD7SEs5xY
チャチャチャ(Cha-Cha-Chá)
①|ベーシック・ムーブメント
「クローズド・ベーシック・ムーブメント」は、シャッセを繰り返して回転し「オープン・ベーシック・ムーブメント」は回転することなくシャッセの代わりにロックを入れます。他にも、「ベーシック・ムーブメント・インプレース」というステップも存在します。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QNdYIaPh-JQ
②|オープン・ヒップ・ツイスト
女性のステップは、ルンバとの違いがほとんどなく、「ロック」が加わる程度です。対して、男性のステップには、チャチャチャ特有の「スリップシャッセ」が入って来ます。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=0fFhHis2oro
③|ニューヨーク
初心者が踊る基本のステップで、男女が向かい合って行うステップです。ルンバとほとんど変わらず、回転の前に一瞬脱力することがコツになります。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ZVhnxbffotk
パソドブレ(Paso Doble)
①|シュールプラス
社交ダンスでは、数歩のステップを組み合わせた形を「フィガー」と呼びます。シェールステップは、フィガーとフィガーを繋ぐ役目があります。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=Q78AqNHicYU
②|シャッセケープ
闘牛士がケープを扱うイメージでステップを踏みます。足の運びなど難しいですが、パソドブレの基本ステップとなります。
「シャッセケープ」と言いますが、シャッセするのは男性だけで、女性はロックのままです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=YJYfcu8oTaA
③|シックスティーン
2×8のカウントで、流れるようなステップを踏んでいきます。男性が脚を打ち付け始まるステップが見所で、闘牛士の華麗な動きを表現しています。
男女が入れ替わるステップがあり、特に身体のバランスが崩れやすいので、注意してください。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=LWnhXyUiCkE&t=52s
ジャイブ(Jive)
①|ウィンドミル
ウインドミルとは風車という意味があり、風車のように回りながら踊るステップです。ダブル・ホールドをした上で左回りに回転し、「風車」のイメージで回ると上手くいきやすいです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=1JAzn2B9qEo
②|リンク
片方の手で組み離れて踊る「オープン・ポジション」から、組んだ状態の「クローズド・ポジション」へ移る際の繋ぎのフィガーです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-BNQ__wR3i0
③|ウィップ
リンクの後に回るステップで、一緒に使われることが多いステップです。基本的な動きだけど、開いて・寄せて・開くのリズムが難しいステップです。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=KW9epV9iZsg
ラテン音楽とは
感情を表現するひとつの方法として、言葉や歌、音楽というものが挙げられます。踊ることも、感情表現のひとつの方法であり、「音楽」とは切り離すことのできない繋がりを持っているのです。
ラテン民族にとっても同じことで、音楽とダンスは日常的に傍にあるものであり娯楽のひとつとなっています。音楽だけを楽しんだり、ダンスだけを楽しむことはありません。
共存する文化として根付いており、つまり「ラテンダンス」を知る上で「ラテン音楽」は欠かせない要素ということになります。ここからは、「ラテン音楽」の歴史と、主要なラテン音楽について紹介していきます。
ラテン」という言葉を聞くと、どこか情熱的なイメージが湧いてくるでしょう。それは決して間違いではありませんが、元々「ラテン」という言葉は、古代ローマ文明の発祥地であるイタリアの地域「ラティウム(Latium)」を意味します。
元祖ラテン民族とは現在のヨーロッパの人々を指しますが、今回ご紹介する「ラテンアメリカン」とは、メキシコより南のアメリカ大陸周辺の地域が発祥ということ。
この違いは、一体どういうことでしょうか?これを理解するためにも、歴史を振り返っていきましょう。
ラテン音楽の歴史
ラテン音楽の歴史の始まりは、1942年だと言われています。この年、コロンブスがアメリカ大陸を発見し、「大航海時代」が到来しました。
その後「三角貿易」が発展し、ラテン音楽そのものに密接に関わってきたのです。まず、ヨーロッパの人々は、アメリカ大陸に渡った際、音楽と楽器という文化を持っていきました。
三角貿易のためにアフリカから黒人が連れて来られた際にも、音楽と楽器がもたらされます。そもそもアメリカ大陸に元々住んでいた原住民にも、独自の音楽と楽器が存在していました。
こうしたアメリカ大陸では、土着していた先住民であるインディアン、移民してきたヨーロッパの白人、奴隷として連れて来られたアフリカの黒人の血が混ざり合っていきました。すると音楽や楽器の文化も自然と混ざり合い、地域や時代に沿った独特の文化として発展していくことになるのです。
- インディアンの音楽
- ヨーロッパ人の音楽
- アフリカ人の音楽
代表的なラテン音楽
現在ラテン音楽は数多くのジャンルに区分けされ、広く親しまれています。これらに共通するのが、独特の楽器を用いて独特のリズムを刻んでいることです。
このリズムを彩るのがアフリカ音楽の楽器、コンガ・ボンゴ・クラベスといったパーカッションの楽器は不可欠になってきます。そしてアフリカの2拍子と3拍子の複合リズムに加え、スペインや中南米の8分の6拍子と4分の3拍子が融合して、ラテン音楽特有の浮き立つような輝きのあるリズムができあがっているのです。
もちろんラテン音楽の特徴は、リズムだけに限らず数あるラテン音楽の中から8種を抜粋して、特徴と有名な曲をご紹介します。
①|タンゴ(Tango)
18世紀後半イベリア半島発祥のダンスが、スペインの植民地であるブエノスアイレス周辺の地域に伝わり、「アルゼンチン・タンゴ」と呼ばれるようになりました。
アルゼンチン・タンゴの特徴は、打楽器ではなく、バンドネオンでスタッカートを刻んでリズムを生み出すことです。
- La Cumparsita(ラ・クンパルシータ) ――ヘラルド・マトス・ロドリゲス
- Payadora(パジャドーラ) ――フリアン・プラサ
- Libertango(リベルタンゴ) ――アストル・ピアソラ
一方、ヨーロッパのタンゴは「コンチネンタル・タンゴ」と呼ばれ、こちらではバンドネオンが使われません。その代わりにアコーディオンが使われるため、編成は管弦楽となりムード音楽のように柔らかい演奏になります。
- Jealousy(ジェラシー) ――ヤコブ・ゲーゼ
- Tango Notturno(夜のタンゴ) ――オットー・ボルグマン
- Blue Tango(ブルータンゴ) ――ルロイ・アンダーソン
②|サンバ(Samba)
ブラジル音楽の中で一番代表的と言える音楽で、根源はとても古いが形式としてまとまったのは1910年代と言われています。発祥は現在のサルバドールであるバイーアの港町で、アフリカから連れて来られた黒人が集っており、彼らがもたらしたボーカル入りのダンスがカーニバルの音楽となりました。
- Samba de Janeiro(サンバ・デ・ジャネイロ) ――BELLINI
- O Bêbado e a Equilibrista(酔っ払いと綱渡り芸人) ――ジョアン・ボスコ
- Tristeza(トリステーザ) ――ハロルド・ロボ & ニルティーニョ
③|ルンバ(Rhumba)
ルンバは、キューバのアフリカ系住民から生まれた音楽で、ボーカルとコーラスがコール&レスポンスを繰り返すのが主体となっていました。クラベスやパリートス、コンガなどのパーカッションがリズムを刻みます。
伝統あるスペインの十行詩と黒人特有のリズムが混じり合った音楽と言えるでしょう。
- Miami Beach Rhumba(マイアミ・ビーチ・ルムバ) ――ザビア・クガート楽団
- El Manicero(南京豆売り) ――モイセス・シモン
- Coffee Rumba(コーヒールンバ) ――ウーゴ・ブランコ
④|マンボ(Mambo)
1930年代後半キューバで流行していた、ルンバにジャズの要素が加わることでマンボが誕生しました。世界的に知られるようになったきっかけを作ったのは、「マンボ王」として知られることとなるペレス・プラード氏です。
キューバ独特のリズムと、ジャズの和声やグリッサンドと言った奏法を組み合わせて、数多くのマンボ曲を作り上げたのです。これは、ソンやモントゥーノという形式の発展形でもあり、ジャズによるビッグバンドスタイルが基本となります。
コンガ・ボンゴ・ティンバレス・クラベス・ベース・ピアノ・トロンボーン・トランペット・サックスなどが主要な楽器となっています。
- Mambo No.5(マンボNo.5) ――ペレス・プラード
- Que Rico El Mambo(エル・マンボ) ――ペレス・プラード
- La Virgen de la Macarena(闘牛士のマンボ) ――ペレス・プラード
⑤|チャチャチャ(Cha-Cha-Chá)
ルンバから発展したマンボをチャチャチャへと発展させたのは、作曲家でありヴァイオリニストでもあるエンリケ・ホリーン氏です。マンボの創始者のひとりとされるアントニオ・アルカーニョの楽団から脱退した後、オルケスタ・アメリカ楽団に参加して初めて書いた曲が「ラ・エンガーニャドーラ(惑わす女)」というチャチャチャの音楽でした。
マンボよりもスローなため踊りやすく美しいステップが踏みやすいと、ダンサーから一躍人気となり世界的マンボブームの真っ只中、キューバではチャチャチャブームが巻き起こっていました。
チャランガと呼ばれる、フルート・ヴァイオリン・ピアノ・ベース・パーカッションによる楽器編成で演奏され、ギロが刻むリズムが特徴的な音楽です。
- La Engañadora(ラ・エンガーニャドーラ) ――エンリケ・ホリーン
- Cerezo Rosa(セレソ・ローサ) ――ペレス・プラード
- Blurred Lines(ブラード・ラインズ) ――ロビン・シック
⑥|サルサ(Salsa)
キューバやプエルトリコ発祥の音楽に、ジャズ、ソウル、ロックなどの要素が加わった音楽です。ニューヨークで確立された後世界中に広まり、現在ではラテンダンスとしてラテンアメリカの地域に溶け込んでいます。
4拍目にアクセントを付けてリズムを刻むのが特徴的で、クラーベだけでなく、ピアノやベースなどのリズム楽器はすべて4拍目が強調されます。
- Periódico de Ayer(ペリオディコ・デ・アジェール) ――エクトル・ラボー
- El Preso(エル・プレソ) ――フルーコ・イ・スス・テソス
- AFRO-LATIN PARTY ――Putumayo Presents
⑦|メレンゲ(Merengue)
ドミニカ共和国発祥の音楽で、2拍子の単純なリズムを基本とするためリズムに乗りやすいのが特徴です。ダンスの楽しみを感じたり、即興を楽しむには打って付けの音楽と言えるでしょう。
現在では、ヒップホップやハウスなど、他ジャンルの音楽との融合が見られますが、アコーディオン・ギロ・タンボーラを主体とする素朴な音楽が、サックスが加わることによって発展しました。
- Ojalá Que Llueva Café ――フアン・ルイス・ゲラ
- Gracias A Ti ――ミリー・ケサダ
- Receta del Amor ――オルガ・タニョン
⑧|レゲエ(Reggae)
スカとロックステディを起源としたジャマイカ発祥の音楽で、R&B、ジャズ、メント、カリプソなどの要素が含まれていたり、伝統的なアフリカンフォークのリズムの影響も受けています。
2拍目と4拍目を長めに取ることで、上下に揺れるようなリズムを生み出し低音を重視したベースとドラムがリードをするのが特徴です。また、コール&レスポンスの要素も見られます。
- One Love(ワン・ラブ) ――ボブ・マーリー
- 96 Degrees in the Shade(華氏96度) ――サード・ワールド
- Rock Away(ロックアウェイ) ――ベレス・ハモンド
ラテンダンスQ&A
ここまでラテンダンスの特徴など説明してきましたが、ダンスを始めたばかりや初心者の方などからよく聞かれる質問があります。そんなラテンダンスのよくある質問をQ&A方式で回答させていただきます。
Q.①初心者がラテンダンスを始めるには?
A.①ダンススクールやサークルに参加する
ラテンダンスを始めるには、お住まいの地域や近郊のダンススクールやサークルに参加することが一番早いです。学生の方であれば、学校の部活やサークルなどに参加されるのも良いでしょう。
公民館や市区町村の掲示板などに、サークルの募集ポスターが貼ってある場合があるので探してみてください。お気に入りのダンススクールやサークルが見つかれば、まずは参加してみることが第一歩です。
Q.②男性の衣装はどうしたらいいですか?
A.②スラックスや白シャツなど
男性は黒のスラックスと白のウィングカラーシャツに、ネクタイとベストが一般的です。しかし、競技ダンスなどの大会に参加する場合には、正装として燕尾服を着る必要があります。
シューズはソフトな皮製品で、ヒールが3-4.5cm高のラテン専用の靴を使用します。他にもエナメル素材なんかもあるので、好みで選ぶと良いでしょう。
Q.③女性の衣装はどんなものがありますか?
A.③ドレスが一般的
女性用のラテンダンスの衣装は、肌を露出したドレスタイプが一般的です。ラテンダンスは激しい動きが特徴的で、スカートはロングというよりもミニスカートが主流となっています。
ラインを強調した体にピッタリした衣装で、デザインやカラーが派手なのも印象的です。靴はヒールタイプのラテンシューズを履くのが一般的です。
ヒールを履き慣れていない人は、普段からヒールを履いて練習しておく必要があります。
Q.④ラテンダンス教室の選び方は?
A.④ダンススクールを検索して、実際に体験したり知人から紹介してもらう
今ではインターネットで「ラテンダンス スクール」と検索すると、GPS機能をONにしていると近郊のスクールが紹介されます。気になるスクールがあれば、実際に体験レッスンに行って雰囲気を味わうことが大事です。
体験をすることで、ダンススクールの雰囲気やインストラクターの人柄を知ることができます。他にも社交ダンスをしている知人が入れば、紹介してもらうのもひとつです。
Q.⑤ラテンダンスはエクササイズの効果はありますか?
A.⑤エクササイズの効果はあります
テンダンスは、とても激しく大きく動くことが多いジャンルです。体を動かし続けることで有酸素運動になり、代謝が上がり痩せやすくなります。
最近では、ラテンダンスエクササイズというYouTube動画もあり、エクササイズ効果が期待できます。ダイエット目的でラテンダンスを始めても、気が付いたら軽快にステップが踏めるようになっているでしょう。
始めるきっかけはエクササイズでも、続けるうちにラテンダンスの魅力に気付くはずです。
まとめ
ラテンダンス特有の明るさ、ヨーロッパ特有の優雅さ、アフリカのリズムが合わさって出来上がったダンスです。音楽の違い、ステップの違い、雰囲気の違いなど、歴史から紐解いていくと、それぞれの特徴がよくわかると思います。
どのダンスがあなたの得意となるかは、始めてみなければわかりません。ぜひ、基本となるステップを参考に、それぞれのダンスを試してみてください。
また、現在、ラテンダンスは競技ダンスのひとつとして盛り上がっていますが、趣味として生涯続けている方も少なくありません。男女が共に踊るという点も、社交ダンスならではの特色です。
パートナーと息を合わせて音楽に乗る楽しさを、ぜひ感じてみてはいかがでしょうか。